本書には数式やグラフ、人工知能の難しい理論は出てきません。なぜなら、Watsonを使ううえで、それらは必要ないからです。普通のソフトウェアエンジニアが、普通に使える部品としてWatsonはあります。少なくとも本書で扱うWatsonは(学術研究用途ではなく)実用に徹していて、目前のプロダクトに新たな材料をたくさん与えてくれます。
実は筆者自身、研究者でもないしWatsonを宣伝する立場にもありません。いわばユーザーを代表し、同じ目線に立つ皆さんに先んじてWatsonの試用レポートをお届けするのが本書の狙いなのです。本書に沿って手を動かしていけば、Watsonがどういうものかが自然に分かり、「こういうふうに使ってみたら…」というアイディアが湧いてくるでしょう。
本書は2016年11月に刊行された『初めてのWatson』の改訂版です。Watsonには次々と新しいAPIが追加されたり、更新されたりしています。この改訂版にはDiscoveryやNLUなど、初版本にはなかったAPI情報を盛り込みました。
■著者プロフィール
井上研一(いのうえ けんいち)
東京都中野区に住むITコーディネータ、ITエンジニア。1979年福岡県北九州市生まれ。1996年頃よりWebサイトの構築、アプリ開発を開始。国内中堅SI会社やコンサルティング会社等を経て、2013年にアルティザンエッジ合同会社(現・合同会社井上研一事務所)を立ち上げて独立。
技術そのものよりも、技術が社会にもたらす影響に興味を持ち、ITとビジネスが交わるところで活動中。Watson導入をはじめとするクライアント企業のプロジェクトに参画するほか、イベント登壇や研修講師、執筆活動にも積極的に取り組み、ブログ(https://inoccu.com)にもいろいろ書き連ねています。
合同会社井上研一事務所 代表、Tech Garden School 講師、特定非営利活動法人ITコーディネータ協会(ITCA)会員、IBM BlueHubインキュベーション・プログラム(第3期)メンター、IBM Champion for 2018、JDLA Deep Learning for GENERAL 2017。
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